トップ中国語学習の近道|日本語との共通性を活かす取り組み方

中国語学習の近道|日本語との共通性を活かす取り組み方

まったく異質に思える中国語も、日本語との共通性を理解して、それを活かす取り組み方をすれば、最短で話せるようになります。

実際に私は、6ヶ月はかからずに簡単な日常会話ができるようになりました。
朝晩の挨拶、天候のやり取り、買い物、乗り物の利用、約束ごとのやり取りなど。

今回はそのことについて書いていきます。

「えっ、そんなことが可能なの?」
と思われるでしょうが、そのような取り組み方があるのです。

そのような取り組み方をするかしないかで、途中挫折するかしないか、あるいは中国語を理解できるるようになるまでの期間に大きな差がでてくるのです。

ではどうやればいいのでしょうか?

実は、中国語と日本語には、非常に大きな共通の部分があります。
それをしっかり理解し利用するようにして、中国語学習を進めていけば良いのです。

最初「何が共通なの・・?」と思うかも知れませんが、次にあげるエピソードを聞いてもらえたなら、「確かに!」と思うことは間違いありません。

筆談が日中の亀裂を救う

日中国交回復

ご存じかも知れませんが、かつて日中が国交を断絶していた時代の終わりの頃に起こったエピソードで、日中国交回復の声明文を巡っての北京での話です。

事前に行われた政治交渉での基本的な合意をもとに、草案が作成されたのですが、その中の文言に、
「この国交樹立は、日中間の戦争状態の終結を意味する」
という内容の文面があったことが、問題となったのでした。

というのは、日本側法務省の法制局長が、同様の条文が日台条約にもあるということを理由に、署名の保留を田中首相に進言したのです。

それに対して中国側は、国交樹立が中国を唯一の合法的な政府と認める前提に立っているのに、台湾との条約を引き合いに出すのはおかしいと言い出したわけです。

このままでは、国交樹立の調印が暗礁に乗り上げかねません。
結局この箇所の修正は、大平外相と中国側外相との協議に委ねられたのでした。

翌日は、両国首脳が一緒に万里の長城の見学会です。
しかし、任された2人にとってはそれどころではありません。

万里の長城に向かう車のなかで、2人は通訳を間に挟んで代替案のやりとりを一生懸命続けたのですが、なかなか進みません。近づくにつれて二人の心は焦り出すばかり。

結局2人は、まだるっこい通訳を介してのやり取りを止め、とうとう筆談で直接やりとりを始めたのでした。

そして昼過ぎ、大平外相と中国側外相との間で、ついに合意が成立したのです。

筆談用紙に書き連ねられた数多くの文言の中で、2人が頷き合って丸をつけたものこそ、「不正常状態の終結」という表現だったのです。

「正常」と「不正常」、「状態」そして「終結」。
発音こそ違うものの、これらの単語はその表現も意味も日中でまったく一緒だったのです。

大平外相が日本語で思い描いた意味も、中国側外相が中国語で想定した考えも、これらの単語で形成された表現にぴったりと重なり合ったわけです。

日中ならではの意思疎通方法ではないでしょうか。
やはり、言葉が親戚どうしという関係は強いのです。

このように中国語と日本語は、通訳がいなかった場合でも何とかお互いの意志の疎通を図ることができる唯一の言語なのです。

こんな関係にある外国語は、世界広しといえども中国語と日本語だけではなのではないでしょうか。
 

 

日本語だと何?そこが記憶定着のポイント

日中漢字

このように日本語と素晴らしい共通性を持つ中国語を、短期間で話せるようになるためには、この共通性を最大限に活かして学習を進めていくべきだと思っています。

中国語学習を始めたときは、まったく違う言語のように感じて、単語や文を見てもその異質さしか感じられず、そう簡単には頭の中に入らない状態でした。

このようなときにこそ、まずは
・中国語と日本語が、まったく同じ表現で同じ意味のものから覚える。

そのようにすることで、異質だった中国語の中に、まったく同じ単語が多数含まれているということがわかってきます。

すると、知らないうちに少しずつ、中国語への違和感や拒絶感が小さくなっていくんですね。

次に、その延長上に学習対象を拡大していきます。
・同じ単語なのにまったく意味が異なる語を見つけ、要注意マークをつけます。

このように進めていくことはとても大事で、ただ単に暗記するというのではなく、
あー、そうなんだ!
と、感情を揺さぶられながら覚えていくことになります。

このような進め方は、学習を少しだけ楽しく興味深いものとし、短時間で強く記憶に残していくことができます。しかし、感情が動かないようなやり方だと、なかなか頭の中に入りません。

このような人間の生理的特性をよく理解して、学習のやり方を考えながら進めていくのがとても重要だと思うのです。

普通、中国語を1から学ぼうとするとき、多くの日本人のやり方はまず単語と文法を先に覚え、そして文を作るときの構文やルールを覚えてから進めていくと思います。

頭の中には、何となく中学で英語を学んだときのような進め方があって、自然に文法本を開き、少しずつ新しいものを暗記しながら積み上げていくようなやり方となるわけです。

ここでポイントとなるのは、次々に新しいものをただ積み上げていくだけの学習方法が、はたして効率が良いものなのかということです。

私は、変化の少ない平板な学習の仕方だと、とても効率が悪くすぐに学習のモチベーションダウンを招くことになると考えています。

同じ綴りの漢字はあるのか、意味は同じなのかそうでないのか、
何となく見て意味を想像できる漢字はあるのか、
想像してみたときに考えた意味は当たっていたのか、そうでないのか・・。

同じ意味の単語や要注意単語

先にも述べたようにまったく同じ綴りで同じ意味の単語もたくさんあります。

例えば「修理」。
中国語では「修理 xiūlǐ シュウリ」です。

もう一つ例をあげると「散歩」。
中国語では「散步 sànbù サンブウ」となります。
(詳細は>短期間で中国語に慣れていくためのやり方

また、同じ漢字でまったく意味の違うもの、あるいは同じ漢字なのに語順が異なるものなど、いろいろと特徴があります。
(詳細は>知っておくと役に立つ単語

とにかく○○=△△という意味・・のような平板な学習の仕方はやめて、覚えようとする中国語の言葉が日本語の何に当たるのか。

あるいは英語のどの語、どの文に相当するのかというように、イコール探しをして、納得しながら進めていくというやり方をしました。

同じ意味、同じ役目の語を見つけたときには、その中国語はスッと頭の中に納まっていくからです。

初級の人はまずイコールから

初級の人は例外を気にせずに、まずは日本語との「イコール」だけを考えながら、勉強するのが良いと思います。

外国語を少しでも話せる人なら、みんな同じような経験を持っていると思いますが、外国語を学ぶときの頭の中のメカニズムは、日本語と外国語をいかに関連付けるかという方向で働くものです。

「あなたは何が好きですか?」という日本語表現とイコールなのは、

中国語では、
「你喜欢什么? nǐ xǐhuān shénme ニー・シーファン・シェンマ?」

そして英語だと、
「What do you like ?」
となります

・・というように。

私は先に英語を学習していたので、いつも日本語と中国語と英語のイコールを意識して学習していました。

おしまいに

長々と書きましたが、中国語を学習する上で何か参考になる部分があったのなら、とてもうれしいのですが・・。

とにかく継続です!必ず変化が訪れますよ!
(私の体験>突然中国語がわかるようになった不思議な体験


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