トップ ＞ 中国語文法｜超速おさらい10「結果/方向/可能補語」

中国語文法｜超速おさらい10「結果/方向/可能補語」

今回は動詞にくっつけて、結果や方向性、可能な意味合いなどを出すことのできる「補語」についての説明です。

（前にも述べましたが、「補語」などの文法上の固い表現は、まったく覚える必要はありません。自分の記憶の助けになるのでしたら、覚えておいてもいいですが。

中国にいる時にはまったく知らなかったし、使いもしませんでした。中国の友人から教えてもらうときは、ただ「こういうときは、この単語を使ってこう表現するんだよ」と説明を受けるだけでした）

26) 結果補語

中国語は［動詞＋結果補語］という形によって、動作や行為とその結果を表します。
結果補語は動詞であったり形容詞であったりします。
（太字の部分が結果補語）

我吃饱了。
wǒ chībǎole
私は（食べて）お腹が一杯になりました。

你看完了吗？
nǐkàn wánliǎo ma
あなたは見終りましたか？

否定には“没 (有)”を使います。

我没吃饱。
wǒ méi chī bǎo
まだお腹が一杯ではありません。

27) 方向補語

動詞の後ろに置く補語の中でも、動作や行為の方向性を示すものを方向補語と言います。
方向補語は以下の３種類があります。

27-1) “来 (lái)”と“去 (qù)”は、話し手からみて「近づく」「離れる」を表します。

我拿来了。
wǒ ná lái le
私は持って来ました。

他拿去了。
tā ná qù le
彼は持って行きました。

27-2) “上 (shàng)”“下 (xià)”“进 (jìn)”“出 (chū)”“过 (guò)”“回 (huí)”“起 (qǐ)”“开 (kāi)”は客観的な方向性を表します。

我跑上四楼。
wǒ pǎo shàng sì lóu
四階までかけ上がります。

老师走进教室。
lǎoshī zǒujìn jiàoshì
先生は教室に入ります。

他拿出钥匙。
tā ná chū yàoshi
彼は鍵を取り出します。

27-3) 上に述べた２種類の方向補語を組み合わせて「複合方向補語」ができます。

他走下去了。
tā zǒu xiàqù le
彼は歩いて下りて行った。

孩子们跑进来。
háizi men pǎo jìnlái
子供たちは走って入って来る。

我想起来了。
wǒ xiǎngqǐlái le
わたしは思い出し(てき)た。
　

27-４) “来 (lái)”またぱ“去 (qù)”のついた方向補語は、“来”または“去”の前でも後でも目的語が置けます。

我拿一本书来。
wǒ ná yī běn shū lái
私は本を持って来ます。

我拿来一本书。
wǒ ná lái yī běn shū
　　　　↑

我拿出一本书来。
wǒ ná chū yī běn shū lái
私は本を取り出します。

我拿出来一本书。
wǒ ná chūlái yī běn shū
　　　　↑

ただし、場所を表す言葉は、“来”またはや“去”の後には置けません。

他走进教室来。
tā zǒujìn jiàoshì lái
彼は教室に入ってきました。

他走进来教室。（×）
tā zǒujìn lái jiàoshì

28) 可能補語

結果補語と方向補語のついた動詞に、“得 (de)”または“不 (bù)”を加えると「できる」「できない」を意味する可能補語が作れます。

[動詞＋“得”＋結果補語・方向補語]
　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　可能補語（～できる）

[動詞＋“不”＋結果補語・方向補語]
　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　可能補語（～できない）

我看见了。
wǒ kànjiàn le
私は見ました。

我看得见。
wǒ kàn de jiàn
私は見ることができます。

我看不见。
wǒ kàn bùjiàn
私は見ることができません。

小陈想起来了。
xiǎozhāng xiǎngqǐlái le
陳さんは思い出しました。

小陈想得起来。
xiǎozhāng xiǎng de qǐlái
陳さんは思い出すことができます。

小陈想不起来。
xiǎozhāng xiǎng bù qǐlái
陳さんは思い出すことができません。
　
前：中国語文法｜超速おさらい10「重ね型」＜
　　＞次：中国語文法｜超速おさらい10「副詞/接続詞」