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現代中国語の歴史(1) SVO構造

「中国語とは?」と聞かれたら、高校時代に習った漢文を思い浮かべる人も何人かはいるのではないでしょうか。訓読のためにレ点や返り点を付ける試験には、ずいぶん苦労された方も多かったと思います。

漢文

しかし、現在の中国語は漢文とはまったく違う言葉になっているのです。
その違いの程度を一言でいったなら、漢文が昔の古典の文であり、中国語が現代の文にあたる・・、という以上の違いだと考えて、間違いありません。

というのは、現在の中国語は、あとで詳しく書きますが、辛亥革命(1911~12年)や五・四運動(1919年)の流れの中で作り出された、まったく新しい言語体系だからなのです。

新しい中国語を作るにあたっては、英語と中国語の文法構造がとても近かったので、英語がその際の手本にされたのでした。

とは言っても、英語のあらゆる部分が参考にされ反映されたわけではありません。中学1年の教科書の最初に出てくる I have a pen. の文型だけです。

つまり、英語も中国語も、ともに「S(主語)+(動詞)+(目的語)」の構造をしている、というだけのことなのです。

 

実際の例で確認

例えば、日本語の場合
(主語)は学校(目的語)へ行く(動詞)」
というように「S+O+V」構造をとるのに対して、

英語だと  I go to school.
中国語は 我上学校(wǒ shàng xuéxiào)

というように、どちらも[S+V+O]の構造になっています。

【注意】
ただし、中国語の場合、それはあくまでも話し言葉が基本的に持っていた構造であり、書き言葉としての古典漢文では「S+V+O」構造に統一されてはいませんでした。ことに主語があやふやで、また、目的語が前に倒置されたりするなど、古典漢文には言語構造と呼べるような確かな骨格がなかった・・と言った方が正しいかも知れません。

これを「S+V+O」構造に整理し直したのが、現代中国語なのです。

文の構造において、英語とそっくりになってしまった現代中国語の例を、少しだけ次に挙げてみました。

① 他弾钢琴。He plays the piano.
  tā tán gāngqín彼はピアノをひきます。
② 我吃晚饭。I eat dinner.
  wǒ chī wǎnfàn私は夕食を食べます。
③ 我们去交游。We go on a picnic.
  wǒmen qù jiāoyóu私達はピクニックに行きます。


でも、あまり心配する必要はありません。
動詞」と「目的語」の語順が逆になるという、中国語と日本語との言語構造上の違いさえ頭のなかに入れておけば、あとはとても簡単になるのです!

単語をつなぎ合わせるだけの中国語ほど、シンプルな言葉はないと思っているので。

  >次:現代中国語の歴史(2) 英語のシンプルさを借用
 

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