トップこれだけ覚えればいい「思う」という表現

これだけ覚えればいい「思う」という表現

中国語で使われている複数の「思う」という意味の表現について、その違いと使い分け方についてまとめてみました。

思う

さて、すでに気づかれている方も多いと思いますが、中国語の「思う」という意味の表現には、英語の場合と同じように複数の表現があります。そして、その状況に応じて使い分けるようになっています。

いろいろな「思う」という表現があるため、中国語を習い始めた頃は、ずい分戸惑ったものでした。

何年も中国に住んで、中国語で日常会話がスムーズに話せるようになってからは、「思う」という表現は多くあってもその中の3つを覚えておけば、特に困ることなく対応できるということがわかりました。

最もポピュラーな「想 (xiǎng)」

「想」は最もポピュラーな話し手(書き手)の主観を表現するための動詞です。

しかし、この一語で全てを問題なく対応できるというわけではありませんので、他の代表的な主観的表現を同時に学んでおくことで、表現力は確実に高まることになります。

このことは英語でも同じです。

例えば think に関連して、
want, consider, suppose, guess, intend, expect
など、

判断や期待の程度が異なる動詞を一緒に覚えると、それぞれの単語の意味合いやニュアンスの差がわかることで、単独で覚えていくよりもずっと理解が深まるものです。

そして、英語表現の幅も増えていくことになります。

このことは、中国語においてもまったく同じで、単独で一つずつ表現を覚えていくのではなくて、同じグループごとにそれぞれの違いを意識しつつ、同時に覚えていく方が上達の近道となるのは間違いありません。

まず最初は、一番代表的な「想」についてです。
「想」の意味としては次の2つがあります。

1)(単に) 思う、~だろう (=think, guess)

我想今天他会来。
''&size(18){wǒ xiǎng jīntiān tā huì lái.
私はきょう彼がきっと来ると思う。

我想他一定不在。
wǒ xiǎng tā yīdìng bùzài.
彼はきっといないだろう。

2)~したいと思う (=want, expect)

我想学习中文。
wǒ xiǎng xuéxí zhōngwén.
私は中国語を勉強したい。

我想去上海。
wǒ xiǎng qù shànghǎi.
上海に行きたい。

以上、「想」の用法については、当面はこの2つを覚えれば十分だと思っています。

 

「觉得 (juéde)」と「看 (kàn)」

次に「想」のバリエーションとして、「觉得」と「看」の2つを使えるようになっておきましょう。

觉得」は、
経験してすでに感じていることをベースに、「~と思う」という意味合いを表すときに使います。

我觉得好吃。
wǒ juéde hǎochī.
やっぱり、おいしいですね。

我觉得上海有意思。
wǒ juéde shànghǎi yǒuyìsi.
上海って、面白いですよ。

また「」は、
見た目の感覚で「~と思う」と言うときに使う動詞です。
「どうやら~らしく思う」「~のように思われる」という日本語と同じ働きの語だと考えていいでしょう。

我看他是中国人。
wǒ kàn tā shì zhōngguórén.
彼はどうも中国人であるらしい。

という具合です。

いずれも、英語の“I think” や“I suppose"と同様、動詞は主語のすぐあとにくるというのが、日本語との大きな違いです。

「我想~」「我觉得~」「我看~」と何度も簡単な例文を囗に出すことで、頭ではなくリズムで覚えてしまうのがいいです。

机に向かっておかたく中国語学習を‥というのではなく、椅子にゆったりと座って、壁に貼り出した中国語の例文を、見るたびにポンポンポンと口ずさむ‥という練習を繰り返す方が、よりスムーズに頭に入るものです。

学習」ではなく「口ずさむ習慣」ということですね!


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