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中国語で最も良く使われる表現
中国語の語順には、あるルールがあります。
「修飾語は前で、補語は後ろ」というルール。
補語を使った構造の塾語は、中国語の中にはたくさんありますが、これらについては細かい理屈は抜きで、そのまま覚えてしまうのがベターです。
① 差不多 | chàbuduō | だいたい |
---|---|---|
② 对不起 | duìbuqǐ | すみません |
③ 看不起 | kànbuqǐ | 軽蔑する |
④ 来不及 | láibùjí | 間に合わない |
中国人は、「差不多」という表現を特別、愛用しているように思います。
その意味は、読んで字のごとく「差が多くない」という意味。つまり「だいたい」という意味になります。
中国の電気製品は結構な頻度で故障するのですが、修理を頼んだときに、「どうですか」とそのスタッフに尋ねると、大抵の人が「差不多」と答えるんですね。
我々日本人の多くは、
「差が多くはない、では困ります。完璧に直してもらえませんか?」
と、「差不多」という返事には、すごく不安を感じます。
何となく、本当の根本の原因を直しているのではなく、とりあえず症状が出ないよう、対象療法をやっているのではないかという感覚です。
「大器晩成」という言葉は、日本においては
「若いうちはぼんくらでも熟年になってから大成する器である」
という意味で使われます。
この言葉は、中国の古典「老子」にある成語のようですが、原典を確認すると、我々日本人の解釈とはどうも異なる意味のようです。
老子の「大器」とは、万物を支配する「道」なるものの形容として出てきて、偉人への道は完成するのが遅くて、いつまでも完成しない・・との解釈が老子の真意のようだと聞きました。
断片的に「大器晩成」だけを抜き取って考えれば、日本人のような解釈になるのでしょうが、中国人にとっての意味は、
「大きな器とは成り難くて、いつまでたっても完成しない」
と、おおらかに笑っている印象なのだとのこと。
絶対なる完成などあり得ないし、
「自分としてはベストを尽くしているが、現時点では『差不多』ですよ」
とゆったりと構えているのが、中国での本当のスタンスのようです。
中国の「差不多」という発想は、何ごとにも余裕がなくて目分を追い込みがちな日本人にとって、心のゆとりを教えてくれる、ゆったりとした良い響きがあるように思います!
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