トップ中国語表現がない慣用句はどう話せば良い?

中国語表現がない慣用句はどう話せば良い?

日本にはいろいろな日本的慣用句があります。中国に行ったときに同じ感覚でそれを中国語にしようとしたのですが、困ってしまったことがあります。

そのような表現が中国語にはなかったのです。
今回はこのような面食らった部分の詳細と、その対応はどうしたのかについて、まとめてみました。

ただいま

ただいま!

日本では家に帰ったときに、「ただいま!」と言います。
私は会社の日本人寮に住んでいて、寮には中国人のまかないさんが一緒に住んでいました。

あるとき、会社から帰って玄関に入ったとき、「ただいま」と言おうとして辞書を調べたら、「ただいま」に相当する中国語表現がありませんでした。

次の日に、中国人の通訳にそのことを話して尋ねたところ、中国人は家に帰っても「ただいま」とは言わないようなのです。当然、これに相当する表現はありませんでした。

いろいろと相談し説明を聞いたあとの結論は、
「私は帰ってきました」
と言えば良いと。

つまり、中国語では、
我回来了。
wǒ huílaile
を使えばいいというのです。

このように文化の違いによって、日本で普通に使っている慣用表現が、中国では使わないしそれに相当する文章もない、というものがあるのです。

中国に来て、初めての
「そう、なのかー!」
でした。

ちなみに、「いただきます」「ごちそうさま」などの慣用表現もありませんでした。「おはよう」「おやすみ」はあります。
 

 

はじめまして

初めて会った会社の同僚や会社に来ていただいた取引先などには、真っ先に本で覚えた日本的慣用表現の、「はじめまして!」を言ったものです。

しかし相手は特別な反応はせずに少し怪訝そうな表情で、別の挨拶をしてきたのです。「はじめまして」とは言ってくれませんでした。

このときに私が言ったのは、
初次见面
chūcì jiànmiàn
はじめまして

で、海外旅行用の中国語ハンドブックに書いてあった文章でした。
しかし、あとでわかったことですが、中国ではこの文章はまず使わないというのです。

同じく、初対面での挨拶の慣用句である、
「どうぞよろしく」
ですが、これも同じ結果でした。

中国語表現では、
请多关照 / 请多多关照
qǐng duō guānzhào qǐng duōduō guānzhào

になるのですが、この表現は日本の小説を中国語に訳すときに発明された表現で、初対面であっても誰一人として、この挨拶用慣用句を言ってはくれませんでした。

単に、
你好!
nǐhǎo
こんにちは

の一言。

テキストには日本語の慣用句がたくさん載っていますが、中国ではあっさりと一言、「你好!」だったのです。

あとで思ったのですが、「你好 (nǐhǎo)」だけ覚えれば十分ではないかと。実際のところ、中国では朝から晩まで、この「你好」ですべて問に合っているように感じました。


a:1368 t:2 y:0