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何がイコールかという中国語の学び方

中国語を短期間で話せるようになるための大事なポイントは何か、ご存知でしょうか?

それは、覚えようとする中国語の言葉が、日本語の何に当たるのか、あるいは英語のどの語に相当するのかとイコール探しをし、納得しながら進めていくやり方でした。

同じ意味、同じ役目の語を見つけたときには、その中国語はスッと頭の中に納まっていくからです。

記憶する

普通、中国語を1から学ぼうとするとき、多くの日本人のやり方はまず単語と文法を先に覚え、文を作るときの構文やルールを覚えてから進めていくと思います。

頭の中には、何となく中学で英語を学んだときのような進め方があって、自然に文法書を開き、少しずつ新しいものを暗記しながら積み上げていくようなやり方で。

ここでポイントとなるのは、次々に新しいものをただ積み上げていくだけの学習方法が、はたして効率良いものなのかどうかということ。

私は、変化の少ない平板な学習の仕方は、とても効率が悪いと思っています。

何かを覚えようとするときに、「はっ、とする」「あー、そうなんだ!」など、感情が揺さぶられたときには一瞬で覚えることができますが、感情変化がないときはなかなか頭の中に定着しません。

このような人間の生理的特性をよく理解して、学習の仕方を考えながら進めていくのが大事だと思っています。

 

例を上げると

次のような文章があったとき、その中の「どんどん」という部分は、中国語ではどう言えば良いのでしょうか。
「私の髪の毛はどんどん‥‥になる。」

どんどん‥

「越来越」という語が、日本語の「ますます」[どんどん]にあたります。
「よくなる」という動詞を修飾する語なので、「副詞」ですね。

「景気がますます悪くなる」「戦況はどんどん泥沼化している」というような文で、この「越来越」が使われます。

ここで「越来越」は文法上では副詞にあたり、その役目としては○○である‥‥として、理屈を覚え納得して覚えるようなやり方もあります。

しかし、私達は日本語や英語をすでに知っていますし、その文法上のこともすでにある程は理解しているので、中国語を覚えるときは、その語が日本語の何とイコールなのかがわかれば十分です。感覚的にその語の意味や働きをつかむことができるのですから。

要は、その中国語の文型が、日本語のどんな文型、どんな言い方に相当しているのかということがわかればいいわけですね。

それさえ理解できれば、教科書に書いてある文法説明などは、忘れてもかまいません。

私は文法に重点をおいて学習し、短期間で中国語が話せるようになったのではなく、覚えようとしている中国語が、日本語や英語の何に相当しているのかを常に考えて、覚えていきました。

「越来越」を使うときに、わざわざ文法上の分析なんかをやったりしないで、「ますます=越来越」とだけ覚え、あとは日本語の「ますます」の感覚で、「越来越‥‥」と言うだけで十分でした。

また別の例ですが、ある日本人に中国語の「坐」を説明するときには、「お尻を木あるいは…の上に…すること」などとは説明せずに、「日本語の“座る”と同じ意味」とだけ言えばそれで十分でした。

つまり、「坐」は日本語の何とイコールなのかを明らかにしさえすれば、簡単に説明できて相手もすぐに納得できるということなのです。

文法の説明に関してもまったく同じ。
いたって単純明快なのです。

中国語の時制と動詞の変化

中国語には時制の区別や動詞の語尾変化がありません。

そのため、そのような状態の変化を表すために、それなりのやり方があります。
その一つが「了」という語。この「了」をつけるかつけないかで、意味が微妙に変化してきます。

この「了」の働きを理解するために、むずかしい文法上の働きを調べる‥というのではなく、「了」は日本語の何に相当するのか・・というように考えて、進めていきます。

「了」の働きについては、次の記事で。
 

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